デザイン及び仕様はほぼ確定。残すは指紋認証ホール加工の設計のみ。
Xperiaも新方式へ
DECASE for iPhone SE(2020)同様、DECASE for Xperia 1 IIにおいても取付工具不要な「ロック脱着方式」への仕様変更を確定させました!そして待ちに待った1stサンプルが昨日香港に到着!
前回の開発着手時の記事の通り、やはりといいますか想像通りロック方式をXperiaに適用させるのが当初は非常に難しく、開発初期の2週間は製造元との「出来ない」「いや、こうすれば出来るはず」の押し問答に費やしました。
論争の焦点はXperiaのサイドセンスと指紋認証の2点に尽きます。サイドセンスに対応するためにはバンパーの左右サイドフレームを薄くする必要がありますが、サイドフレームを薄くすると指紋認証用のホール加工が小さくなり指紋認証が困難になる。かといって指紋認証ホールを大きくするためにはサイドフレームを単純に大きくする必要があり、その場合はサイドセンスの機能を殺すことになる。この”バランス問題”の壁についてはXperia XZ3の時にブチ当たりましたが多数の試作を重ねることで強度確保が可能なギリギリの厚みとホール加工の比率を割り出すことができました。但し、これに関してはネジ止め式2パーツ構造のL字型バンパーだったからこそ強度を保つことが出来たのが実情なんです。
フレーム形状のバンパーの特性上、パーツが多くなればなるほど単純に強度は下がることになり、今回のように4パーツ構成のバンパーを実現するためにはそれぞれのパーツを2パーツ構成のL字型バンパーより厚みを持たせる必要があります。つまるところ今回の4パーツ構成のバンパーについては過去のXperiaでの経験を活かすことが出来ないと。
で、現在は正に指紋認証ホール加工を行うサイドパーツの設計&制作を複数並列的に行いベストパーツはどれか?検証している最中となります。昨日もこんな感じの修正依頼書を3通り作成してファイナルサンプルの制作をお願いしました。
コロナ禍、コロナ禍、コロナ禍
もうね、開発遅延の全ての原因はコイツでして、ここで愚痴を言うのもなんなので別で詳しく書こうかとおもいますが、ここまでヒトもモノも動かせない状況になると。
基本コンセプトを東京で描き、台湾で3Dデータ起こしを行い、製造は台湾と中国で分担し、その一連の工程を香港のショウが取りまとめる。数年前からこんな感じで仕事をしているのでSlack、Skype、Dropboxを使った情報共有はお手の物でしでその点はコロナの影響はゼロですが、試作品を通した確認作業についてはボロボロです。台湾、中国で製造したサンプルを東京に送る→飛行機が止まっている→数少ないフライトでようやく出荷→2週間後に東京に到着。東京で確認したサンプルを香港に送る→飛行機が止まっている→数少ないフライトでようやく出荷→1週間後に香港に到着→コロナ第二波の影響で香港郵便が全面ストップ→ショウの手元にサンプルが到着するのは東京出荷から20日後。ヒトが国境を超えることが出来ない現状においてはモノを動かすしかないのですが、物流が万事この調子なので試作が生命線のDECASEにおいては販売に至るまでの道程がとてつもなく遠く…。
昨年までであればサンプルが完成する頃にショウが現地に飛び、その場で改善点を確認して翌日に改良品をなんとか完成させリアルタイムで東京(私達)と画像や動画を通して情報共有を行う。そこで問題があれば翌日に再度サンプルを作成する。こんな感じで本来なら1週間程度で終わる開発初期工程でさえ3週間以上の時間を費やしている現状、他のやり方がないか再検討の余地がアリアリです。通常時でさえ他社さまより遅かったうちの開発が更に遅くなってますので(ToT)
そんなこんなで今までお披露目することも出来なかったDECASE for Xperia 1 IIですが基本仕様は確定し、残すは指紋認証ホール加工の設計のみとなりました。
ところで先日、パープルのカラーサンプルはどうなってん?と工場に問い合わせたところ「パープルはどんな色になるんだ?見本を寄越せ」と返事がありました。あのぉ、いやぁ、そっちに送った実機はパープルなんすけどぉ…。彼ら、こちらから送った実機はパープルではなくグレーかネイビーだと思いこんでいたようで。そんな経緯もありましたのでどんなカラーサンプルが出てくるのか、かなりドキドキでしたが、まぁ悪くないかな?
今回お披露目しました1stサンプルは色見本を兼ねたパイロット版になりますので申し訳ありませんが全体像をお見せすることは出来ません。
次回サンプルが完成度の高い最終サンプルになるよう祈りつつっっ!
商品の入荷数、入荷予定日が確定次第メールにてお知らせする『商品入荷通知メール』サービスはこちらから。
Leave a Comment