Xperia 1 普通に普通に

当初はXperia XZ4と噂されていたXperia 1が正式に発表されたMWC2019から一ヶ月以上経過し、「いつ販売されるのか？」に話題が移り変わっている今日この頃。花粉が辛い(T_T)

欲しいか欲しくないかで言えば欲しくない。

でも、興味有るか無いかで言えば興味津々なXperia 1。

諦めるのはまだ早い？！

Xperia、といいますかSONYへの期待、諦めをつらつらと書き連ねることが定石となりつつありますが…やっぱり書きたくなっちゃうんですよ。新しいXperiaが発表されると！

なんだかんだで「いつかは」と期待しているのでしょう自分。特に昨年末よりXperiaに対する期待値が多少高くなった理由が槙公雄氏のソニーモバイルの副社長就任。 槙公雄氏といえばキャノン、ニコンの牙城であったプロユースのカメラ市場にαシリーズで果敢に攻め込み見事に攻略してみせたキーマンでSONY小株主の自分としても注目していた人物でもあります。前社長の”ワンソニー”の掛け声も虚しく、SONY渾身のイメージセンサーの恩恵が微塵も感じられなかったXperiaにようやくαシリーズで培った技術とモノづくりへの拘りが出てくるかも？と昨年末から期待していたところでもありました。

とはいえ、次世代通信規格「5G」のためにXperiaを継続すると公言しているSONYでもあり、各社が開発予算を潤沢に掛けてしのぎを削るスマホ市場において5Gへの単なる布石としてXperiaを継続するのであればやっぱり期待は出来ないのかな、と半分諦めモードでXperia 1の発表を眺めていました。

1”ワン”に掛ける心意気

名は体を表す。ここ数年ゆらゆらと方向性と指向性が定まらなかったSONYモバイルにおいて悪い流れを断ち切るとの想いはXperia 1からは伝わってきます。良く言えば唯我独尊、悪く言えば周回遅れでSONYファン専用端末に落ちてしまっていたXperiaがようやくマーケットニーズを組み入れた今どきの普通のスマホに近づいたと思わせる出来栄えだと感じてます（ホント偉そうな上から目線で申し訳ありませんm(_ _)m

αの設計部隊のリソースも投入して尖ったソニーらしい商品を作るべく準備を進めている
– BCN+R「好調ソニーの足を唯一引っぱる4位転落のXperia、来春のバルセロナで変身できるか」

好きを極める

Xperia 1のセールスポイントは外見からくる21：9縦長ディスプレイではなく被写体の目で焦点をあわせる 瞳AF 機能と動画撮影用アプリ「Cinema Pro」の出来栄え如何かなと考えています。カメラに拘るXperiaを謳いながらそのカメラ評価が残念ながら地に落ちているのが現在のXperiaです。画質が綺麗は勿論ですが、Cinema Proが発表されている通りの動作（例えばマニュアルフォーカス機能）をするのであればYoutuberを含め動画制作に携わる現場ではとても重宝するのは請け合いです。そこで評価が上がるのであればニッチユースからの口コミで評価の輪が広がる余地はあるのかなと想いますが、逆にそこを裏切ってしまうと単なる縦長の動画再生専用端末となるわけで。SONYモバイルが喧伝する「好きを極める」。極めたい人が満足でなければ今回も厳しい予感が。

スマホに関しては正直ノーマークであったシャープが鴻海と手を携えたことでAQUOS R2という真っ当なスマホを開発し、Xperiaを跳ね除け国内シェア2位を確保。ついで資金力で大きく勝るHuaweiが3位に構える市場へ再度立ち向かう。一度剥落したイメージを覆すのは簡単ではないと容易に想像が出来ます。が、SONYモバイルが有する唯一でありながら絶対的な武器「イメージセンサー」と遅れて参入し誰もが想像していなかったミラーレスカメラ市場で躍進を遂げたαシリーズの技術部隊の投入。もうね、ここで追撃できなければ切り札は無いでしょ！世界を目指せとは言わない、せめて国内2位に返り咲いてくれ！と、願わずにはいられません。2位に返り咲いた暁にはハイスペックなコンパクトモデルもよろしくね！

欲しいか欲しくないかで言えば欲しくない。でも、興味有るか無いかで言えば興味津々なXperia 1。

率直な感想としてはXperia 1（及びXperia 10/10 Plus）で国内シェア2位の返り咲きはまず不可能だと思いますが、年末商戦にかけて発表されるであろう次期Xperiaでどのような進化を見せるかで5G時代への”単なる繋ぎ”端末となるのか、本格的な反転攻勢をかける端末となるのかが見えてくるかと思います。

いつも辛口の香港スタッフのショウが既に香港で販売されているXperia 10を触った感想を話していました。「今回のXperiaは価格も悪くないし普通だったよ」

裏を返せばここ数年のXperiaは一般ユーザーからすると普通に満足できる端末でなかったと。ある意味において普通って重要ですよね。